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中年夫婦で釣りを一回もしたことの無い人へのスクール講師経験

先日の日曜日に、県北のある地域で、フライを巻いてフライロッドで自分で作ったフライを使ってサカナを釣るというスクールの講師?の一人として参加した。
自分が担当したのは、「今まで一回も釣りをしたことのない、中年ご夫婦」
新しい趣味を始めてみたいということの様。
まずは、芝生のところへ出て行って、キャスティングの基本みせて、
重りを飛ばすえさづり、ルアーなどの投げ方とは違う話を説明。
竿を握ったことが人生で一度もない人達に「最初からフライキャスティングはきわめて難しい」と納得。言語化するにしても「釣り」「釣り竿」に関しての基本知識、体感が全く無い人, 竿の触ったことも無いヒトに、フライフィッシングのキャスティングの説明はきわめて難しい。
ましてや、今風にYou Tubeなどでも全く勉強してきてもない、全くの「無」の人への説明。釣り自体を知らない人に、他の釣りの投げ方とは違うと説明しても、そもそも、他の釣りのことも全く知らないので、説明自体が成り立たない。
せめて、子供の頃に、竹竿で小魚でも釣ってくれていたら、とっかかりがあったかも。
テニスでもバドミントンでもゴルフでも、まずは正しい素振りの練習を繰り返さないと、最初は当たらない、次は当たってもとんでもない方向に飛んでしまうという説明をして、基本の動きが大事と説明しても、なにが基本なのか自体がわからない。
竿の振り方を知らないヒトに、フライロッドの振り方は、他と違うと言っても全く????が沢山頭に浮かぶだけだった気がする。

右手の持ち方などからはじまって、10時から14時、あるいは11時から13時までの方向へロッドをできる限り前後に振るなどの話はこちらの自己満足で、投げようとすると、一気に後ろに思い切り竿を振りかぶるのはお約束。
しかも後ろに大きく一振り、そして一回で前に投げようとする。モノを投げる気持ち以外に想像がつかないのは仕方が無い。ラインを出していく。フライラインの重さで飛ばすという発想自体がない。
フライのラインが飛んでいく理由は、車を飛ばしていて壁に激突したら運転手が前に飛び出すが、そのように急激にロッドが止まることで、ラインが前に飛び出すことで飛ぶ。
車を加速して遠くに行くような、野球ボールを投げるような動きとは全く異なる話をしたが、理解できたかどうか。要はポジティヴ ストップの話だが、全く無理筋であった。
フォールスキャストなどの意味は全く理解できない。
投げたい気持ちが、そのような動きをさせる。要は、一回でモノを投げるように投げるものと思っている。最後にも「ルアーロッドなら先にフライをつけたら、飛ばせますか?」という質問があったので、「重さのないフライを遠くに飛ばすためにフライライン、リーダー、ティペットのシステムができている」ことがわかっていないので、そこも説明。テーパーしているのはそのためなどはさらに意味不明だったと思う。
なんとなく1時間弱の練習だけでは、後が困りそうだが、次のステップへ。
どこに投げると言う話になって、「サカナは川で上流に向いているのですか」と聞かれた時は、さらに、難関が待ち構えている予感。サカナのいる上流1m弱に投げてください。それから自然に流れに乗せる。という説明の後に、この質問。サカナが川の水の中で、どんな生活をしているかも全く頭にない。
次は、建物に戻って、フライを巻いてみようということ。
座学で川の虫の話の説明を代表がしてくれた。
要は、カワゲラ、トビケラ、カゲロウの3種類の話。
フライを巻いたことのないひとはたくさん居るので、巻くのは、
いつもの、カディス、基本的なパラシュートのドライフライ。
ハックルの縦巻きと横巻きの違いをみせて、岡山名物のパラスタを巻いてもらって、これは終了。フライは自分も最初は購入していたので、サカナが釣れるかどうかには、この部分は、他と異なるお話。
これはお勉強。丸々の本当に初めて見る人には、出来るかどうかなどを期待する方が間違っているので、いつものこと。

昼食後に、敷地内の近くの小川に行きました。
数日前に、このスクールのためにニジマス、アマゴの小さいモノを放流してくれているので、それをフライで釣ろうということ。
自分は奥さんを担当。とにかく、一回で投げようとする。大きく後ろに振りかぶってロッド先端が円を描くように投げる。「前後に引っ張る」気持ちでというとさらに????な感じ。
段々になった小川のバブルラインの終わりぐらいに20cmぐらいのニジマス、アマゴが群れている。
横から投げることは全く無理なので、川の上流に陣取って、
デモで一回目にこのように投げて流すと見せていたら20cmのアマゴがあっという間につれて、ラインを引いてネットに入れて、こんな感じで釣ると説明したが、
「釣れて、ネットに入れているところが全くみえなかった」と言われた。
こうなれば、次はこうなると言う予測が全く無いので、こちらの一連の行動が全く、目に入らなかったと判明。
投げてもらったが、途中にでたススキの穂に引っかかってすぐ手前しか落ちない。
その場所ではフライが流れないので、もう少し先の場所に投げてください。
このあたりと投げると言いながら投げると、20cm強のニジマスがすぐ釣れてしまった。
デモを見せる度に釣れるので、それ以降はデモは見せないようにした。
その後は、その場所で一回生徒さんに来たが、フッキングせず。
他の生徒さんも二匹釣れたり、色々と楽しそう。
それで、浅い川でもあるしドライフライにもサカナがなれて、釣れなくなった。
そこで、自分の巻いたビーズヘッドのついたニンフを、これは沈むので、マーカーをつけて投げると説明しながら投げると、また自分に釣れてしまった。
デモをしたらダメ。バックも取れるのでニンフを投げてもらった。多少重みがあるので、なんとか投げられた。そしたら、すぐにマーカーが水中に引っ張られている。
来ていますと言っても、「そもそも、マーカーに目がいっていない」ので、一瞬止まる。
その後に、後ろにさがっていく。リールもつかまず、左手でラインも止めずにロッドをもって後方に下がっていくので、フライラインがドンドン出てテンションがかからず、外れてしまった。
まあ、サカナがフライを咥えたらどうするという説明をしていなかったので、残念。
その後は、サカナがフライを加えたら、左手でラインを引くと教えた。
その後もすぐに、次の当たりがあった。25cmクラスのニジマス。
なんとドンドン左手でラインを引き続ける。
サカナがどんどん寄ってきて、空中にあがり、自分たちの身長よりも上まで上がってしまって、そこで暴れてティペットが切れて外れてしまった。
途中で「引っ張りすぎ、引っ張りすぎ」と自分も何回も叫んだが、そんな声は耳には入らなかったであろう。サカナを水の中に置いて、手前に引っ張ってくるということが、どういうことか教えるタイミングもなかった。自分の教え方が未熟だったが、とにかく、その生徒さん本人、自分、横で見ていた現場の責任者のヒトも、初めての光景で、身体が崩れるほど大笑いしてしまった。
それがハイライトで現場のスクールは修了。
それでもその生徒さんは2匹は釣れたので、満足。「楽しかった」とのことでした。
自分としても、「全く、釣りをしたことのない、予備知識の無いヒトにフライフィッシングを説明、実技をみせた」ことは初めてだったが、楽しんでもらえたのはよかった。
驚きのスクール講師経験。
秋晴れですがすがしい天気のもと、外で遊べたので、ほんとに良い気晴らしになった。

 

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