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研修医のための脳外科病棟カンファ19回目,2018年12月25日

DarkoStojanovic / Pixabay

年の瀬も押し詰まった日に時間を見つけて説明.
2018年最後のカンファレンスというかレクチャーというか.
記憶から消えないうちに,記載を.
途中で時間が無くなって1例のみ.

本日の症例1 80才代 脳膿瘍

2日前から右手が動かないと独歩受診.
内科でMRIを撮ると,1.8 cmぐらいのdiffusionでは液体があるような画像.
造影MRIを撮ると薄くリングエンハンスされる.
診断は,あっという間につきました.
3日後には,脳表だったので,局麻で排膿術をしました.
手術当日ナビ用の造影CTを撮ると,2.5 cm ぐらいに増大している.

脳膿瘍も今はガイドラインができている.
抗生剤は,ロセフィン(セフトリアキソン)とフラジール(メトロニダゾール)と決まっている.それが効かなかったらバンコマイシンとなっている.
手術までに抗生剤をいかないと言うことはなかなか困難.
そうなると脳膿瘍の膿汁を培養しても細菌,真菌などは生えないことが多い.
塗抹染色でグラム陽性球菌がでて,培養では生えなかったとのこと.
しかもCTでは浮腫が増大.
ということは,MRSAの可能性が高い.
そのときは,バンコマイシンになる.
脳膿瘍は,いまだに一筋縄ではいかないと思う.

 

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