働きかた・生活改革

Dual Lifeの定義は,何なのか? 

 

都会のおしゃれな生活,文化.
しかし仕事となると楽しいことばかりでは無い.
特に給料をもらって働いているヒトは,「自分の考えは,ほとんどない時間が長い.」
自分も仕事をしていると,「頭を下げる」ことは日常茶飯事.
しかし,dual lifeなら,それは無くなるのか????
都会で消耗して,田舎で回復するのか?
田舎では地縁,血縁,逃げ切れない関係があるのではないか?

少なく無いヒトが,dual lifeについて書いている.
例に挙げられている有名人もいるが,違う条件ならいくらでも挙げられる.
Dualerとは異なるヒト.

Dual Lifeの定義は,「二拠点生活」なので,
基本的に「2カ所に棲むところ(家,アパートなど)を持っている」状態が調っている人の生活を言う.仮に半年間の長期でも,ホテルに滞在などは定義に反する.
好きなところへ好きなときに行くなどは,「ノマドライフ」が一番,言葉の定義としては,合っていると思う.

違う人その1.別荘を持っているヒト.そこで休暇の時だけに過ごして楽しむヒト.

基本,違うのは,別荘地として田舎に建物を持っているヒト.
その人は,長期休暇などで,そこに居住している.
そのときは,オフの状態なので仕事はしないと思う.
しかし,作家や,音楽家などなら,高原,島などの別荘でインスピレーションをうけて,
作品作りに没頭しているヒトもいると思う.
他にもweb関係の人などは,どこでも仕事をしている.
ここには,いくつかのキーワードが入っている.

リフレッシュだけに別宅,別荘がある人は違う.なんらかの生産活動もそこでするが基本.

違う人その2,仕事,収入獲得のために,都会と都会,都会と田舎,田舎と田舎の2カ所以上に住むことがある.

東京,ニューヨークに仕事で必要なために,個人的なオフィスがある人は結構いるが,どちらも都会.この場合は「文化」は異なる.
あるいは,陶芸家が一年の半年は岡山の備前焼の窯元で働いて,残り半年はその技術でヴェネチアでガラス職人として働く.
それらはdual lifeというよりは,個人の究極の一つの目標達成のために,どんな環境もいとわず,どこにいても,仕事のために努力をするという印象.
それなら,マグロ漁の漁師が,シーズンで無いときは高知近海でサカナを取って,シーズンになると飛行機で南アフリカまで行き,そこから大きな船に乗って半年間,船倉が満杯になるまでマグロをとり続けるのは,dual lifeなのか?

もう少し言えば,車会社のCEOが世界各地に支店,工場のある地域に別荘を持っていても,それを決してdual lifeとは呼ばないであろう.仮に別荘で仕事をしてもである.それは「一つの仕事でトップに立った人が各地に別荘をもっている」だけである.地元のおいしい料理も食べられて幸せであろうがdual lifeと呼ぶには,大きく異なる点がある.
あるいは,炭焼き職人が,ある東北の山の中では夏に良い炭ができて,冬は南方のあるエリアにもう一つの良い炭ができる,ということで働くべき炭焼き小屋を2カ所で持っていたら,それはdual lifeなのか.

それなら,夏は北海道や東北地方で農業をして,冬は都会で肉体労働をするのはどうか.
これは「出稼ぎ」と呼ばれていたものです.出稼ぎはdual lifeなのか.「収入を得られる場所を求めて移動して」故郷に仕送りをする生活をdual lifeと呼ぶのか.寒い僻地に残された家族は父ちゃんの健康を気遣いながら寒村で暮らしていくなどの状況をdual lifeと呼ぶのか.
上記のヒト達に共通しているのは,「自分と家族の生計をたてているメインの仕事,職業,あるいは一つの目標,一つの到達すべき技術,境地」のために「外的な条件のために,二つ以上の場所にいく生活」は,自分の私生活を充実させるための居住地選びにはなっていない点で定義に反する.
「金を稼ぐために稼げる場所に仕方なしに移動した場所でしばらくの間,生活もする.個人,家族の私生活を維持するために,仕方なしに,自分が行きたい場所など関係なしに移動を強いられる」ばあいは,dual lifeと呼ばない.

要は,「二拠点の選び方」が定義の基本.
1)個人,家族の私生活(趣味,家庭,食事,環境)を充実させたいために,自分(達)の住みたい「二拠点居住」生活を選んでいるが基本中の基本とわかる.
2)従って「二拠点」の移動は,自分の意志で出来るのが基本条件.

次の条件は,仕事,収入源の確保の問題がでてくる.
「岡山の土建業の人が,次は敦賀のトンネル工事に半年いくことになった」などは,dual lifeとは言わない.
あるいは,自宅は田舎で,都会の職場まで3時間かかるので,月,火,水の3日間は職場の簡易ベッドで夜は寝て,木,金は自宅に帰るなどは定義から反する.
居住地点が二カ所に無いから違う.それで消耗してしまって,田舎に移住は良くある話.

違う人その3.どちらか一方では,収入になる仕事を一切しない人

時々でてくるのが,いわゆる物価が安い国で趣味をしたいために,
半年間は日本に帰ってきて,いろんなバイトでお金をためて,
次は,その金が無くなるまで,彼の地に行って,趣味のために安宿を借りて,趣味三昧の生活をしているという人は,時々,聞いたり見たりする.
これは,趣味のために世界中のサカナを釣りに行く人などが極端な例である.
これは,「遠征」という概念が一番近い.
エベレストに登りたいために半年間,カトマンズを中心に準備をしたのなどをdual lifeとは絶対呼ばない.カトマンズの気候と風景が好きで,年の半分は毎年暮らしているなどでないとdual lifeの定義の基本に反する.しかし,日本で金は稼いで,別の場所では一切,収入がないと言う状態はdual lifeとは呼ばないと思われる.
要は,「2カ所のどちらでも生計を立てていること」が基本.
あるいは,年取って,年金暮らしで田舎暮らしがしたかったので,移住してきたなどはdual lifeの定義とは異なると考えている.ここの部分は曖昧.

2カ所ともに,そこの生活が好きで,私生活を楽しむのは基本だが,
さらに,どちらにいても「収入源があること」「生活の糧が得られる」がもう一つの基準と考えている.
田舎で農作物を作ってみたいなどは,ギリギリ「生活の糧が得られる」あるいは,日々の暮らしにプラスになるものが得られるので,定義に合っている.
そこで,どうせ2カ所なら「都会と田舎」「文化と自然」「日本と海外」などの対照的なものが両方,堪能できれば良いのではないかとなる.両極端でも良いし,好きなもの両方を楽しめたら良いのではないかというのが基本.
しかし,海が好きで,東京の人が結局,沖縄に移住などは良く聞くが,
那覇市と周辺の島など,そこでも仕事の関係で新しいdual lifeの選択肢はありそう.
これは,どれだけの都会から移住するかによる.海のそばか,山の中かなど嗜好がわかれる.
上記が基本の基本.
要は,1)自分自身,家族のために,異なるテイストの場所二つに,居住地を持つこと.
これはアパートなどは,以外に簡単に借りられるので,やろうと思えばすぐにできる.
自分も半年は日本,半年はローマで暮らせたら楽しそう.
次の基本は,
2)どちらにいても,生活の糧は得られることが可能.

スケーターがメダル獲得を目指してプロコーチにつきたいためにカナダに移住などにdual lifeの定義は全く当てはまらない.「修業」が一番合う.
脳外科医師でも,若いときに北海道の脳動脈瘤で有名な病院で3年働いて,次は,聴神経消腫の東京の専門病院で半年勉強してなどと,技術と知識を身につけて行くヒトは多い.
自分も3ヶ月間は脊髄専門の病院に研修に行った.「修業時代に,各地を回る」などは,全くdual lifeの概念から大きく外れている.
これは「脳外科の中の話」であり,夏にハワイでプロサーファーとして働いて,冬に日本で脳卒中専門医で働くなどとなればdual life とかmultiple lifeになると思う.
どちらでも収入源,あるいは生活の糧が得られるのが基本.

違う人その4.別人として,人をだまして生活している

売れっ子の芸能人が,拠点を大阪,東京,福岡に拠点となる住居を持つのは,上記の仕事上の都合によるもので,当てはまらない.
そうではなく,ある時期は普通の会社員で,出張扱いの別の時期は諜報機関のエージェントとして働くなどの驚く設定ではなく,別人として2カ所であろうが1カ所であろうが,生活や活動している人は違う.これも「仕事上,使命上」の使い分けなので,その人が,個人的に休みの時に田舎の別荘に行ったりするのは別にかまわないが,dual lifeではない.
しかし,ある場所では○○△△と名乗って生活,仕事をして,違う場所では,別人の□□として,生活をしているなどは,ここで言うdual lifeとは異なる.
あるいは,極端な例で,ある場所では○○として結婚生活をして,全く違う場所では△△として,別の相手と結婚して,要は重婚して生活をしている,生計を立てている人などは,dual lifeの意味とは全くかけ離れている.これは違法である.
これらは一人の人間が,「二人の別人」として生活をしており,double life(二重生活)と呼ぶべきもので,社会的にも,私生活も二つに分けている.
社会的な立場も分けて,私生活も別人に仕立て上げたりは,全く「家族の協力もあって」などの基本的定義から反する.
若い独身のヒト達が三角関係でもめてなどとも全く異なる.「二股をかける」というのとdual lifeは,全く別の話である.

なかなか,dual lifeの定義に当てはまるのは大変.
自分は前の病院を辞めたとき,自分の趣味ができる場所の病院を選んだが,
ほぼほぼ,定義に合っているように思う.

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