脳外研修医カンファ

研修医のための脳外科カンファ 78回目  2021年1月12日

何とか,できた.
しかし,「丸々の新ネタ」は,78回目になると出ないと判明.
なんか,マンネリの感じもあり,どうしたものか.

症例1 60歳台 stroke in evolution

この人は,血圧が高すぎた.平常時に240ぐらい.
それで,右上下肢不全麻痺,結局,左前大脳動脈の閉塞.

これも前に プレゼンした.

症例2 60歳台 動脈源性脳塞栓

Af (-) アブレーションしたところ.
それで抗凝固剤は内服中.
それでも,脳梗塞になったのはなぜか?

これは途中.

症例3 70歳台,亜急性硬膜下血腫

年末にこけたとのこと.
本人は,年始めにもこけたと発言.
硬膜下血腫はhighの部分があるが,lowの部分もある.しかし被膜がない.
慢性硬膜下血腫の場合,被膜があり,その下にはくも膜下腔がある.
研修医の先生向きの情報としては,
急性硬膜下血腫は出血して3日以内.慢性硬膜下血腫は3週間以上経過したもの.
その間の期間,要は4日目から3週間までの間の血腫を「亜急性」硬膜下血腫とよぶ.
穿頭洗浄術をしても,硬膜の下に被膜は認めなかった.まだ被膜が形成されていない時期ということ.CTでも急性,亜急性は脳表に密着して血腫がある.
ということで,まだ溶けていない部分は残ったままである.
しかし,今までの亜急性硬膜下血腫は,ある程度残っても,以外と早く吸収されたヒトが多い.

もう一度,穿頭術が必要な印象.

症例4 10歳台 海馬硬化 若年性ミオクローヌスてんかん

これも,症例提示した.

MRIでの10才台の脳画像,
それとめまいが続く先週に撮った自分の画像と
脳ドックの66才のヒトの画像を比べてみた.

さすがに脳自身を比べると,10才台の脳はギュウギュウ詰めである.
シルビウス裂も全く隙間がない.
66才となると,両側前頭葉が多少萎縮がある.
自分の脳は,その中間.前頭葉はギュウギュウ詰め.
しかし側頭葉との隙間は,それなりに空いている.脳外科はシルビウス裂を開ける手術が多いので,そこに目がいく.

さらにMRA(MR脳血管撮影)を比べると,10才台のヒトの血管はまっすぐである.
頚部の血管も蛇行していない.
66才のヒトは,頚動脈の分岐部の狭窄はないが,全体に蛇行している.
自分のMRA(MR脳血管撮影)はその中間.
要は,「蛇行しているMRA(MR脳血管撮影)画像は,動脈硬化,加齢のサイン」であることは納得した.

 

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