AFTMAは、American FishingTackle Manufacturers Association(アメリカ釣具製造業協会)の意味。
ここが、フライライン、リーダー、ティペットの規格を決めている。
調べてみてわかったことは、ティペットの先は0Xは0.011 inchが基準。
“Rule of 11” というものがある。
そこから0.001 inchずつ細くなっていくという仕組みで決めている。
基本:0X=0.011 inch
ようは○○Xの直径は、0.011 から0.00Xの数字を引くと、直径の数字になるというもの。0.005Xは0.011から0.005を引いた数字。答えは0.006 inchになる。また0.005Xは一般に、「5X」と略されて呼ばれるティペットになる。前の0.00は通常は記載しない。
ということは、8Xは、0.011から0.008を引いた数字、要は0.003 inchが直径になる。
これに1 inchは25.4 mmなのでかけ算をして表にすると以下のようになる。
0X=0.011 inch この直径が基本の直径: 0.2794 mm
ここから0.001 inchずつ引いていくというもの。
要するに0.0254 mmずつ細くなっていく。
1X=0.010 inch (0.001 inch 引き算): 0.254 mm
2X=0.009 inch (0.002 inch 引き算): 0.2286 mm
3X=0.008 inch (0.003 inch 引き算): 0.2032 mm
4X=0.007 inch (0.004 inch 引き算): 0.1778 mm
5X=0.006 inch (0.005 inch 引き算): 0.1524 mm
6X=0.005 inch (0.006 inch 引き算): 0.1270 mm
7X=0.004 inch (0.007 inch 引き算): 0.1016 mm
8X=0.003 inch (0.008 inch 引き算): 0.0762 mm
ここまでが、米国の基準。
そうなれば、太くなるほうも同様の理屈。
01X (-1X)なら 0.012 inch (0.001 inch追加): 0.3048 mm
02X (-2X)なら 0.013 inch (0.002 inch追加): 0.3302 mm
03X (-3X)なら 0.014 inch (0.003 inch追加): 0.3556 mm
04X (-4X)なら 0.015 inch (0.004 inch追加): 0.3810 mm
以上がAFTMAからのティペットのサイズをmmに変更したもの。
ところで日本のハリスは「日本釣用品工業会」に入っている企業がその基準に併せて製品として作っている。そこに記載されているハリスをみてみると各会社がそれに沿って生産しているということになる。
完全に全部の長さで規格通りに作るとかになると価格に反映しそうな印象もあります。さらに、同じ直径なら強い方が価格は高くなる。
ティペットの8Xが0.0762mmなので、一番近いのは0.2号になる。
さらに全部の近似値を並べてみた。
ハリスの基準と比較してみた。
04X (-4X): 0.3810 mm 6号 0.405 mm
03X (-3X): 0.3556 mm 5号 0.370 mm
02X (-2X): 0.3302 mm 4 号 0.330 mm
01X (-1X):0.3048 mm 3.5号 0.310 mm
0X: 0.2794 mm 3 号 0.285 mm
1X:0.254 mm 2.5号 0.260 mm
2X: 0.2286 mm 2号 0.235 mm
3X: 0.2032 mm 1.5号 0.205 mm
4X: 0.1778 mm 1.2号 0.185 mm
5X: 0.1524 mm 0.8号(1号)0.148 mm(0.165 mm)
6X: 0.1270 mm 0.6号 0.128 mm
7X : 0.1016 mm 0.4号 0.104 mm
8X: 0.0762 mm 0.2号 0.074 mm
ということで、実測は商品の記載とはことなることはわかっているが、
ティペットとハリスの最終的な関係は、以下の表のようになります。
5Xは悩ましい。実際の商品のシリーズによっても少しずつ全部太めとか少し細めなどがある。順番に番号順で細さも並んでいればそれで良いなどの記載もあるとかないとか。
結論は「リーダーもティペットも同じ会社のものでそろえると安心感がある」ということ。それらを全部まとめて、ティペットは日本のハリスの何号なのかということになると下記の表のごとくになる。個人のためのデータなので参考にしてみてください。
上記の表は、自分が「日本釣用品工業会」と「AFTMA」の表から計算したものなので、実際の使っているティペットがナイロンかフロロかの違い、実際の商品への記載されている数字、さらには実測などしてみて、誤差が結構あることなどの理解を深めてもらえば、なにか良いことがあるかも。実際は自分には全くなかったです。
9Xでの早春のミッジの釣りなど、日本独特の細作りのフライフィッシングもある。
9Xは0.002 inchになるので、日本なら必要でしょうが、欧米でそれほど細いリーダーの先端、ティペットを使う釣りが普及しているかどうかは、自分はそこまでの経験が無いので記載はやめました。
計算すれば、0.002 inch=0.0508mmは「日本釣用品工業会」のハリスでいくと、0.1号の0.053 mmが一番近い。0.15号の0.064 mmでも良いような気がするが、そこらへんは
「細さ」だけでなく「強さ」がないと釣り自体が成り立たない。
自分はティペットも9X,10Xと持ってはいるし30番のミッジフライを投げることもあるが、そのときに日本のハリス(英語ではsnellと言うらしい)は使ってない。
いちいち、日本のハリスなど買わずに、全部フライ用のティペットでそろえたらそれで良いという話ではある。価格の問題、あるいは有名な強いハリスを製造している会社がフライ用の規格でティペットを作ってくれていないので、多くのフライマンがこんな面倒なことをしていると言うのがいくつかの答えの中の一つ。
『おことわり』
上記の表は、個人の作成なので適当に参考にしてもらって良いです。
個人の暇つぶしのもの。なおかつ、完全に合っているかどうかの保証もないものです。
好きに使ってください。
追加:ティペットなどの原材料は,日本製が多いらしい。
これぐらいの太さも作れます。
と言うことで作れば、6Xと7Xの間の太さのティペットももちろん作れる。
そこで、6.5X と言う太さのティペットを日本では販売している。
そこは、有名な会社のOEM生産で頼まれて作っていたので、
いくつか自社販売にしたような話を聞いた。
それでいくと、間の太さのティペットはいくらでも作れる。
「AFTMA」も困ると思うが、今後、どうなっていくか。
6.5Xの細さで5X並に強ければ普及はすると思う。
しかし太さと張りがないとフライが飛ばないのも事実なので、あまり細分化しても釣果には結びつかない感じもする。