まれな脳外科関連疾患まとめ

ミロガバリンベシル酸塩 知識の復習

講演会の座長をしたので、薬のお勉強をした。
雑多な知識の列挙。

2022年3月28日中枢性神経外傷性疼痛が効能・効果に追加された。9月13日にOD錠追加。
シナプス前終末のCa イオンの流入を押さえる。α2δ サブユニットに結合。
それで興奮性神経伝達物質の過剰な放出を押さえる。
初めから、プレガバリンの類似物質ではある。

神経障害性疼痛
例)末梢性神経障害:坐骨神経痛(椎間板ヘルニアによる慢性疼痛)、
帯状疱疹後疼痛(神経痛)、糖尿病性神経障害 幻肢痛、代謝性多発神経障害

病名はたくさんある。OPLL、椎間板ヘルニア、すべり症、三叉神経痛、異型顔面痛、

副作用:めまい、眠気で、高齢者注意

線維筋痛症には3600名の臨床試験で主要評価項目を満たさなかった。それで保険収載はなし。プレガバリンには適応はあるが大量投与が必要で、自分としては効果的であると言う印象は持っていなかった。

他の薬の痛みに対する効き方は、下降性疼痛抑制回路の活性化で、デュロキセチン(サインバルタ)などが使われる。ノイロトロピン(ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有製剤)などもそう。

有効率:
頸肩腕症候群:51%
肩関節周囲炎:40%
変形性関節症:51%
これは、「効く」というのかどうか。今まではゼロに近かったのが 50 %に上がったのは良かったこととは思う。

中枢性疼痛:脊損後神経痛、脳卒中後疼痛(視床痛)、延髄、中脳の梗塞などでも生じる。
初期量:5mg×2回 一日10mg

薬の使い方

1)一週間以上の間隔をあけて増量する。
一回 5mg、一日2回から開始。効果があるまで、待てますか?
一週間ずつ増量.
最大、一日 30 mgまで。
錠剤の形態、容量は2.5mg、5mg、10mg、15mgとある。
注意点:腎不全、CCrは90,60、30 ml/mでわける。
2)薬の併用はどうなのか?
トラムセットなどとの併用はするのか?
トラマドール塩酸塩 オピオイド
→1,2週間は吐き気、嘔吐の副作用あり。
ノバミン(プロクロルペラジンマレイン酸)
他にドンペリドン、メトクロプラミドなどの併用。
アセトアミノフェンは最低500mgから処方。

ロキソニンは痛みや炎症の原因物質のプロスタグランディン産生抑制。
抜糸、虫歯、虫さされなどに「その場で」効く。
術後の創部の痛みはこちらが適応になる。
ロキソプロフェンとの併用はどうか。
ロキソニンは胃が荒れる、肝機能障害。

連日の激痛のヒトは、脳外科、脊椎外科では使うが、その後はどうなるのか。
講演会で勉強になったこと。

1)痛い時には投薬は当然だが、痛みが軽減したらどうしますか?
答えは減量、中止。
現実的に大きな問題は、
一度処方したら痛みが消えてもなかなかやめられないと言うこと。
時に、大量内服しているヒトに内服理由を聞いても、
わからない高齢者のヒトもいる。
さらに家族に聞いて、「2年前は腰痛があって処方された」
と判明した例もある。
要は、痛みが軽減、消失したことに合わせて投薬も減量、中止にするのがただしい。
それを「飲んでいるから痛くないのかも」と漫然と処方するのは危険だし、間違い。

2)高齢者に多い椎体圧迫骨折後の痛みに対してはどうなのか?
痛い時は処方するのは良いが、痛くて動けないヒトにはどうすればよいか。
椎体にセメント注入する手術方法がある。全麻で腹臥位であるが手術自体は30分ぐらいなので、今後、高齢の腰椎圧迫骨折のヒトには、福音になるかも。

 

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